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【2022年最新】フリーランス人口が増加した背景と直面している不安や課題を紹介


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はじめに

フリーランス人口は、コロナ禍に入って急激に増加しました。昨今はコロナ禍初期に比べて落ち着いてはきているものの、さまざまな理由からフリーランス人口は今後も増加し続けると考えられます。

本記事ではフリーランス人口が増加した背景や、フリーランスの人々が抱える課題や不安などを解説します。

そもそもフリーランスの定義を確認

フリーランス人口の変化について触れる前に、まずはフリーランスの定義から確認します。

フリーランスとは特定の会社や団体といった組織に所属せず、業務委託契約によって仕事を行う人、およびそのような働き方です。自由業と表現されるケースもあります。

業務に際して雇用関係が存在しないため、労働基準法などの適用がありません。仕事の受注・契約から請求まですべて自身で行います。

フリーランスはもともとアメリカを中心に使われていた言葉です。日本では1990年代後半頃から、インターネットの飛躍的な浸透とともに広まりました。かつてのような終身雇用の会社が少なくなり、働き方の選択肢が増えたのも、フリーランスの浸透が進んだ理由のひとつと考えられます。

個人事業主との違いは?

フリーランスと似た言葉として個人事業主が挙げられます。特定の組織に所属せず業務委託に基づいて仕事を行う点はフリーランスと同様です。

フリーランスと個人事業主は定義に違いがあります。個人事業主とは税務署に開業届を出したうえで事業を営む個人を意味する言葉です。すなわちフリーランスとして働く人のうち、税務署へ個人としての開業届を提出している人が個人事業主に該当します。

フリーランスのなかには、法人成りをしたうえで仕事を請け負う人もいます。個人事業主はあくまで個人として開業届を出した人のみを指すため、法人成りしたフリーランスは個人事業主には該当しません。また、業務委託に基づいて働く人でも、開業届を出していないケースもあります。

このように、フリーランスが必ずしも個人事業主とは限りません。一方で個人事業主に当てはまる人は、全員フリーランスという働き方をしているといえます。

コロナ禍でフリーランスの数はどれくらい増加した?

日本のフリーランスは、コロナ禍で500万人超の増加をしたといわれています。2021年1〜2月時点における日本国内のフリーランス人口は1,670万人で、この人数は全労働人口の2割を超える数字です。

フリーランス人口の増加に伴い、経済規模も過去最大になっています。2021年のフリーランス経済規模は、2020年より10兆円増えた28兆円という結果でした。

参考|【ランサーズ】フリーランス実態調査 2021

コロナ禍でフリーランスが増加した背景

コロナ禍に入りフリーランス人口が大きく増加したのは疑いようのない事実です。コロナ禍による外出自粛や在宅勤務により空き時間が増えたため、副業としてフリーランスという働き方をする人が多かったと考えられます。

現在はコロナ禍初期より落ち着いたものの、副業フリーランスを続けている人や、会社を辞めてフリーランスとして独立した人も少なくありません。コロナ禍初期ほどの増加率ではありませんが、フリーランス人口はコロナ禍以前よりも増えています。

またフリーランス人口がこれほどまでに急増した理由として、それ以前から起きていた働き方の変化も挙げられます。コロナ禍前から、副業の解禁・年功序列や終身雇用の衰退・ノマドワーカーの増加などの理由から、フリーランスは注目を集めていました。フリーランスが増える土台自体はすでに完成しており、コロナ禍が強い後押しになったと考えられます。

各会社がリサーチしたフリーランス人口

これまでに紹介した内容は、一般的に広く使われているデータや情報に基づくものです。続いてはより細かく具体的な情報として、各会社がリサーチしたデータについて紹介します。

ランサーズがリリースしたフリーランス人口と定義

はじめにランサーズがリリースしたフリーランス人口と定義を紹介します。ランサーズとは日本最大級を誇るクラウドソーシングサイト「Lancers」を運営する会社です。クラウドソーシングサイトという性質から、フリーランスとして働く個人が多く利用しています。

参考|【ランサーズ】フリーランス実態調査 2021

フリーランスの種類・定義

ランサーズはフリーランスをタイプ別に4つの種類に分けています。それぞれの特徴および全体のうちに占める割合は以下の通りです。

  • 副業系すきまワーカー:会社などに勤めながら、すきま時間に副業でフリーランスの働き方を行う人。全体の26.3%
  • 複業系パラレルワーカー:雇用形態に関係なく2社以上の企業と契約し、その契約に基づいて仕事を行う人。全体の22.3%
  • 自由業系フリーワーカー:特定の勤務先・雇用先を持たず、独立したプロとして働く人。全体の18.4%
  • 自営業系独立オーナー:個人事業主・法人経営者として一人で経営や事業を行う人。全体の33%

コロナ禍に入りすべての種類で人数の増加が起きていますが、特に人数・経済規模ともに大きく増加しているのが自営業系独立オーナーです。コロナ禍による在宅勤務の影響から、「会社に頼らず生きていきたい」「働き方を見直した結果、独立するのが適している」と考えた人が多いためと考えられます。

フリーランス人口はどれだけ増加したのか

ランサーズの調査によると、2021年のフリーランス人口は1,670万人でした。コロナ禍前である2018年は1,151万人であり、500万人以上増加しているとわかります。

1年以内にフリーランスになった人の数も大きく変化しています。2020年は320万人ですが、2021年は517万人と大きな増加数です。

内閣府がリリースしたフリーランス人口と定義

続いては内閣府がリリースしたデータをもとに紹介します。なお内閣府が公開している調査結果は2019年の内容であり、コロナ禍以前の情報です。

参考|政策課題分析シリ-ズ17 日本のフリーランスについて 内閣府政策統括官(経済財政分析担当)

フリーランスの種類・定義

内閣府はフリーランスに該当する働き方として複数の考え方を提示し、それぞれの規模を提示しています。

※すべて就業形態は雇人・実店舗なしの自営業主・内職、2019年のデータ

  • 本業・副業ともに産業区分「農林魚類」を除く:全体306万人 本業200万人、副業106万人
  • 本業・副業共に職業区分「農林魚類従事者」を除く:全体315万人 本業207万人、副業108万人
  • 就業形態に「一人社長」追加、本業・副業共に職業区分「農林魚類従事者」を除く:全体341万人 本業228万人、副業112万人
  • 本業・副業共に職業区分「農林魚類従事者」を除く 「家事・通学等がおも」または「主な仕事はフリーランスではないが副業・兼業が「雇人・実店舗なしの自営業主・内職」に該当:全体315万人 本業158万人、副業157万人
  • 就業形態に「一人社長」追加、本業・副業共に職業区分「農林魚類従事者」を除く 「家事・通学等がおも」または「主な仕事はフリーランスではないが副業・兼業が「雇人・実店舗なしの自営業主・内職」に該当:全体341万人 本業178万人、副業163万人

フリーランスは考え方によって数が大きく変動することを表しています。したがってフリーランス人口の増減を考える際は、何をもってフリーランスとするかの明確な定義づけが必要です。

フリーランス人口はどれだけ増加したのか

内閣府の調査結果はコロナ禍以前のものであるため、コロナ禍の前と後の比較はできません。また公的な統計ではフリーランスに関する直接的なデータが存在しないため、フリーランス人口の変化を正確に表せてはいない状態です。

内閣府の調査結果からは、コロナ禍より前からフリーランスに近い働き方である雇用的自営業等や副業が増加傾向にあったことが把握できます。副業人口の正確な数字はしめされていませんが、雇用的自営業等の数は2010年が158万人、2015年が164万人と増加しています。

理由として挙げられているのは、人口動態要や政策的な事情などさまざまです。

コロナ禍に入る前から、すでにフリーランスが増加傾向であったことを示す調査結果です。

フリーランスは今後も増える?その4つの背景

新型コロナウイルスの流行は依然として続いていますが、コロナ禍初期に比べて生活・仕事ともに落ち着きを取り戻しつつあります。

しかしコロナ禍という要素を抜きにしても、フリーランスは今後も増え続けると考えられます。その理由は大きく以下の4つです。

  • 各企業はDXを国から求められている
  • IT人材、特にITエンジニアの不足
  • コロナによるリモート中心労働が日常的になっている
  • フリーランスエージェント・クラウドソーシングサイトの普及

それぞれ詳しく解説します。

各企業はDXを国から求められている

フリーランスの増加が考えられる理由のひとつが、各企業はDXを国から求められているという現状です。DXに知見を持つ人材は、フリーランスとして高い需要を誇ります。

近年は業界・業種を問わず、多くの企業や組織が国からDXを求められている状態です。例えば金融庁から保険会社にDXを求める圧がかかっており、実際にKPIも設定されています。保険会社の監査項目にDXを求められている保険代理店も多いです。

しかしDXは比較的新しい分野であり、DXに知見を持つ人材も多くありません。社内にDXの知見を持つ人がいなければ、社内での人材育成も不可能です。DX推進のためには、DXの知見を持つ人を外部から呼び、業務委託を行う必要が生まれます。

このような理由から、DXの知見を持つフリーランス人材は、DX分野の外部アドバイザーとして多くの仕事獲得につながるのです。

IT人材、特にITエンジニアの不足

IT人材、特にITエンジニアの不足も、フリーランスが今後増えると考えられる理由のひとつです。

IT分野の急速な発展により、どの業界でもITの高い技術が求められています。しかし技術発展のスピードや需要の高まりに対し、知識・スキルを持つ人材の増加が追いついていません。前述したDX分野と同様の理由により、自社内での人材育成が難しいのが現状です。

このようにIT人材が不足しているため、フリーランスのIT人材は需要が高い状態となります。特に優秀なエンジニアほど、フリーランスとして働く方が高単価・高待遇を得やすいため、今後もIT分野でフリーランスが増加する見込みです。

コロナによるリモート中心労働が日常的になっている

コロナ禍による働き方の変化も、フリーランスの増加に影響しています。

新型コロナウイルスのパンデミックが落ち着きつつあるとはいえ、コロナ禍によるリモート中心労働が日常的になっている状態です。すでに定着したライフスタイルが今後変わる可能性はそれほど高くないと考えられます。副業に充てられる時間が増加したため、今後もフリーランスとして働く人は多くなるでしょう。

またコロナ禍の大きな混乱を経験したことにより、会社に頼らない働き方を目指す人も増えました。このようにコロナ禍で生まれたさまざまな変化が定着したため、今後もフリーランスは増加すると考えられます。

フリーランスエージェント・クラウドソーシングサイトの普及

フリーランスエージェントやクラウドソーシングサイトの普及も、フリーランスが増加すると考えられる要因です。

フリーランスエージェントやクラウドソーシングサイトは、フリーランスの仕事探しをサポートします。仕事探しはフリーランスの大きな課題となる部分でしたが、現在は以前よりも仕事探しが進めやすい状態です。

フリーランスエージェント・クラウドソーシングサイトの具体例を紹介します。

フォスターフリーランス

フリーランスエンジニアを専門とするフリーランスエージェントです。運営20年の実績を誇り、豊富な経験やノウハウを活かした親身なサポートを受けられます。

Workship

リモートワークや週2〜3程度など、副業フリーランスに適した案件を多く扱うフリーランスエージェントです。エージェントを通さず企業と直接のやり取りも可能という特徴があります。

ランサーズ

日本最大級を誇るクラウドソーシングサイトです。大手企業からベンチャー企業までさまざまな企業が利用しているため、幅広い案件が見つかります。

クラウドワークス

200種類以上のカテゴリーから仕事探しができるクラウドソーシングサイトです。初心者向けからプロレベルまで幅広いレベルを扱うため、自分のスキルに合う仕事を見つけられるでしょう。

フリーランスがスムーズに仕事を探せる環境が整いつつあるため、今後もフリーランスとなる人が増えると考えられます。

フリーランスが増えているが、皆が直面している課題や不安

フリーランスの数はコロナ禍を機に急激な増加をみせており、今後も増え続ける可能性が高いです。しかしフリーランスが快適・メリットばかりとは限りません。フリーランスが抱える課題や不安として、以下の例が挙げられます。

  • 案件が獲得できない
  • 単価が安く、掛け持ちでなければ生活が厳しい
  • 社会的な信用もなく、ライフステージが現状維持
  • 自分の強みでフリーランスはできるが、スキルの幅が広がらない

それぞれ詳しく解説します。

案件が獲得できない

フリーランスは、案件が獲得できないという課題に直面する人が多いです。

フリーランスは特定の企業との雇用契約がなく、業務委託によって仕事を行います。そのため自身で仕事を探し出す必要がありますが、フリーランスの増加に伴い、案件獲得の競争も激しくなっています。DXやITなど特別需要が高い分野を除き、案件の獲得難易度が上がっているのが現状です。

フリーランスとして独立したばかりだとアピールできる実績がないため、特に案件獲得が難しくなります。ただしフリーランスとしてある程度長く働いている場合でも、案件獲得の悩みを抱えるケースは珍しくありません。

単価が安く、掛け持ちでなければ生活が厳しい

単価が安いため、掛け持ちでなければ生活が厳しいという悩みを抱える人も多くいます。

フリーランスとして実績が少ないうちはアピールポイントが少ないため、報酬が高い案件を受けるのが困難です。高単価の案件を受注できないため掛け持ちせざるを得ず、仕事量が多くなってしまう人もいます。

フリーランスは会社員の頃よりも働く時間を短くできるケースがあります。しかし単価が安いと掛け持ちが必要になるため、雇用契約をしていた頃と比べ仕事量が多くなってしまう恐れも大きいです。

社会的な信用もなく、ライフステージが現状維持

社会的な信用を得にくい点も、フリーランスの課題として挙げられます。

フリーランスは正規雇用の人に比べ、社会的信用が低くなりがちです。そのため新しいクレジットカードの作成やローンの契約などが難しいケースが多くなります。結果ライフステージを変えにくく、現状維持を強いられてしまいます。

クレジットカードの作成やローン契約などは、フリーランスとして独立する前に行うのが安心です。

自分の強みでフリーランスはできるが、スキルの幅が広がらない

フリーランスは自分の強みを活かせる点がメリットである一方、スキルの幅を広げにくいというデメリットがあります。

会社などの組織で働く場合、他者からの指示や依頼によって仕事を進めるケースが多いです。自分が希望する仕事以外も行う必要がありますが、その分新たな挑戦やスキルを広げる機会を得やすいです。

フリーランスの場合、仕事の受注から納品まですべて自分で行います。そのため自分の強みを活かせる仕事を探すのが一般的です。同じ分野の仕事ばかりになるため、スキルの幅を広げる機会は得にくくなります。

専門性を深める・強みを活かす働き方ができる点が魅力な分、スキルの幅を広げる機会がない点に注意が必要です。

フリーランスを考えているエンジニアが把握しておきたいこと

副業から始めてみる

いつかはフリーランスを考えている人や本職以外にも収入を得たい方は、ぜひ副業案件から始めてみてください。
いきなりフリーランスになるのも良いですが、副業案件でクライアントとの信頼関係を築けていれば、
フリーランスとして独立をする際も案件に困ることはないでしょう。

そこから新たな案件を紹介してもらうことも多いです。

具体的な案件はエンジニアスタイルにも掲載しているので、ぜひ一度ご覧ください。

案件情報と自分のスキルは照らし合わせておく

自分が参画できる案件がどれくらいあるのかを把握しておくことで、
自分に今足りないことや、身につけておきたいスキルが明確になります。

その際、ポートフォリオを作っておくことが実は役に立ちます。
ポートフォリオ作成は自身のスキルの証明になるだけでなく、作成の過程で自分のスキルをあらためて棚卸することができるからです。

具体的なメリットや作成方法はこちらをご覧ください。

フリーランスになるメリットやリスクは知っておく

フリーランスになると、会社員と比較しても大きく環境が変わります。
例えば、ローンの審査や保育園の審査に通りにくくなることや、帳票をつける必要があるなどです。
特に社会保障面で会社員と異なることが多いので、これらを事前に把握して対策をしておきましょう。

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まとめ

フリーランス人口はコロナ禍を機に大きく増加しました。昨今は落ち着きを取り戻しつつありますが、フリーランスが増えると考えられる条件は今も存在します。今後は増加率が小さくなりつつも、フリーランスの数は増え続ける可能性が高いです。

フリーランスが増加傾向にあり注目度が高い一方で、フリーランスの多くが直面する課題や不安も押さえる必要があります。フリーランスの現状およびメリット・デメリット両方の把握が、フリーランスが働きやすい環境作りのために大切な要素です。

  1. ランサーズの調査結果によると、フリーランス人口はコロナ禍前に比べて500万人超の増加
  2. フリーランス人材の需要が高い分野がある、フリーランスの働き方がしやすい・仕事を探しやすい環境が整いつつあるため、フリーランスは今後も増加すると考えられる
  3. フリーランス人口が増加しているとはいえ、必ずしも快適・理想の働き方とは限らない。フリーランスが直面する課題も多く存在する
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